波照間島(その1)

画像八重山諸島にある波照間島は
日本最南端にある有人島です。
「ハテルマブルー」と呼ばれる独特の
青い輝きを持った美しい海が魅力の
素朴な島です。


◆行き方
波照間島へは、現在「安栄観光」のみが高速船と貨客船(フェリー)
を運航しています。
高速船は 夏季4往復、冬季3往復(いずれもそのうち1往復は大原港
経由)で所要時間は60分(大原経由は75分)、
貨客船は週3便(火、木、土)で、所要時間は120分です。

波照間島は、他の八重山離島から少しに南に離れているので、
途中、リーフに守られた内海から 外海 に出るので波が荒く、
欠航することがよくあります。他の離島への便が運航していても
波照間便だけが欠航ということも多く、また朝の1便のみが運航され、
後は終日欠航となるケースもあるので、注意が必要です。


◇ 追記: 2013年1月
※ 安栄観光のみの運航に至った経緯
 波照間島への便は、2010年までは「波照間海運」が高速船と貨客船
 (フェリー)を、「安栄観光」が高速船を運航していました。
 しかし、「安栄観光」は不定期便という扱いだったため、定員18名で
 予約も不可でした。一方の「波照間海運」の船は80名近く乗れま
 したが、使用していた船舶が古くて欠航することが多く、安栄観光の
 便を求めて朝早くから並ぶ姿がよく見られました。

 その後、2011年1月に安栄観光の定期便の認可がおりて、
 定員の制約が無くなり、予約も可能となりました。また、貨客船の
 運航も開始しました。
 一方の波照間海運も新しい船を導入して定員は120名となり、
 欠航率も改善されました。

 これによって、利用者から見ると波照間島へのアクセスが格段に
 改善されましたが、「波照間海運」の経営が悪化し、2011年12月から
 高速船、貨客船ともに運休となりました。
 理由としては、安栄観光の輸送力アップにより乗客が流れたという
 こともありますが、一番大きかったのは国からの補助金が受けられ
 なくなったことのようです。(※ 国からの補助金制度は1航路1社のみ
 の場合に限られるため、安栄観光の認可によりその対象から
 はずされました。利用者から見ると2社運航で便利となった一方で、
 このような弊害が出てくるというのはちょっと複雑な思いがあります。)

 しかし、安栄観光の貨客船は小さく、危険物搬送が許可されていな
 かったため、大型貨物や燃料等の搬送ができなくなり、島の生活へ
 影響も出たため、貨客船のみ不定期に運航が再開されたりもしました。

 その後、存続に向けた話し合い等が行われたりもしましたが、結局 
 2012年6月に貨客船は再び運休となり、波照間海運は 完全撤退
 なりました。波照間海運が保有していた「フェリーはてるま」は安栄
 観光が買い取って、現在は安栄観光が運航しています。
 離島ターミナルにあった窓口も無くなり、現在は「警察官 立寄所」と
 なっています。
 (ここまで 追記)



波照間島は北緯24度2分、東経123度47分に位置し、人が住む
島としては日本最南端にある島です。実際に最南端にある島と
しては東京都の「沖ノ鳥島」ですが、小さな岩をコンクリートが守って
いるだけの島なので当然人などは住めず、波照間島が2番目に
南なので有人での最南端ということになります。同じ東京都に
属する南鳥島は、北緯24度16分なので波照間島よりもちょっと
だけ北にあるということになります。

波照間(はてるま)という島の名前はちょっと変わってますが、
「果てのウルマ(サンゴ礁)」から付いたと言われています。そして
南十字星が見える島としても有名ですね。
南十字星といえば、1年ほど前に訪れた「与那国島」で真夜中に
見たことを思い出します。あの時は十字の一番下(南)の星までは
確認できませんでしたが、与那国島や石垣島よりもさらに南に
ある波照間島でははっきりと見えるのかな。。見てみたい。。

そんな波照間島の人口は500人弱ほどで、ホテルやリゾート施設
などは無く、さとうきび畑が広がっている本当にのどかな島です。
路線バスはもちろん、タクシーもないので島を観光するには徒歩か、
車、バイク、自転車のいずれかを借りるしかありません。
小さい島と言っても東西6km、南北3kmの大きさで、周囲は14km
あるので徒歩で廻るのはちょっと大変です。。。

珊瑚が隆起して出来た島なので基本的には平坦な島なのですが、
それでも島の中央部は60mくらいの高さがあるので、島の外周
道路から中心にある集落へ行くには必ず登り坂となっていて
自転車だとちょっと大変です。。でもそれ以外はほとんど平坦なので
自転車でのんびりと回る人が多いようです。

今回は12:00の便で渡り、レンタサイクルを借りて島を廻って、
16:45の便で帰ってくるという滞在時間4時間弱のちょっと強行な
旅でした。
長いので2回に分けておおくりします。



■波照間海運の窓口
 石垣島離島ターミナルの波照間海運の窓口はちょっと判りにくい
 場所にあります。正面の入り口を入って右手側(安栄観光側)に
 進み、突き当たりのさらに右側です。この辺りにはコインロッカー
 も大小のものが豊富にあるので安心です。
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■出航案内盤
 ターミナル内には出航の電光案内盤があり乗り場や欠航情報
 などが簡単に確認できます。こうしてみるといろいろな島に頻繁
 に船が出ていて石垣港は八重山諸島の交通の要となっている
 ことを実感します。12:00発の「ニューはてるま」号です。
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■ニューはてるま号
 そして、出発時刻の15分前に「ニューはてるま」号が入港して
 きました。82人乗りなので結構大きな船です。
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■船内の様子
 船室は片側3人掛けが10列くらいあって、その他に後方には
 室外のベンチ席があります。。が、波照間島の近海はとにかく
 とても揺れてしぶきがかかるので、実質的は船内席のみ使用
 可能という感じです。
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■そして波照間港へ
 石垣港を出て船は竹富島と黒島の間を抜けていきます。
 30分ほど経ってまわりに島が見えなくなるとエメラルドグリーン
 の海からダークブルーの海に変わり、急にうねりが高くなって
 とても揺れます。この辺りは潮の流れがとても速くて、航海上
 の難所なのだそうです。大きなうねりの上を飛んでいる感じで
 ちょっとしたジェットコースターよりもスリルがあります。
 そんな揺れる中を30分ほど進むと波照間港に到着します。
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■波照間港ターミナル
 高速船が着く桟橋は待合室などのあるフェリーターミナル
 とはちょっと離れています。船を降りると民宿の迎えや、
 レンタカー、レンタサイクルの案内を持った人々が大勢
 待ち構えています。
 さっそく、レンタサイクルの案内を持った人に声をかけて
 ワゴンに乗り込むと、集落にあるレンタサイクル屋まで連れて
 いってくれます。
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■集落 日本最南の自動販売機?
 島の廻り方の簡単な説明を受けて出発です。まずは集落にしか
 自動販売機はないと言われたので水分補給です。集落は大きく
 4つに分かれていますが島の中心付近に集中しています。
 お茶を買った自動販売機には「日本最南端のコカコーラの
 自動販売機」の文字が。。。なんか感動!!
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■波照間小学校 日本最南の小学校
 集落の中央付近には「波照間小学校」があります。もちろん
 「日本最南」の小学校です。すぐ横には「波照間中学校」も
 ありました。波照間島には高校はないので、高校生になると
 島を出る必要があり、そのまま戻ってこない場合が多いのだ
 そうです。八重山の島々で高校があるのは石垣島だけで、
 どの島も同じ問題を抱えているそうです。
 ちなみに校舎に「波照間(べすま)っ子」という表記がありますが、
 波照間ではこの島のことを「べすま」と言うそうです。意味は
 特になくて、単に「自分たちの島」「我らの島」ということを指して
 いるのだそうです。。。
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■オヤケアカハチ生誕の地
 集落の南のはずれには「オヤケアカハチ生誕の地」があります。
 オヤケアカハチは波照間島に生まれ、のちに石垣島の大浜に
 渡って八重山地方を統制した英雄です。その後、宮古地方の
 仲宗根豊見親と対立したことから、琉球王朝の尚真王の率いる
 王府統合軍との戦い(オヤケアカハチの乱)により滅びました。
 この辺りについては、以前に「八重山の歴史」の中で書きました。
 そして先日訪れた石垣空港近くにある「フルスト原遺跡」は、
 かつてのオヤケアカハチの居住地であったといわれています。
 今回、波照間島に行きたいと思ったのは、ここを訪れてみたいと
 いうのも大きな理由の1つでした。。
 かつてあったとされる屋敷跡には何もなく、ただ草木が生い茂る
 場所でしたが、なんとなく歴史のいぶきが感じられるような神聖
 な一角でした。。
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■さとうきび畑の続く道
 島の中央付近にある波照間島灯台を目指します。集落を抜ける
 と住宅はなくなり、さとうきび畑が広がる道をひたすら走ります。。。
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■波照間島灯台
 波照間島灯台に着きました。灯台というと海岸線近くにある
 イメージを持ちますが、島の中央付近の道端にあります。
 塔の高さは16mですが、灯火の高さは標高に直すと70mも
 あるのだそうです。平坦に見える波照間島ですが、この付近で
 50m以上の標高があるということになります。
 この灯台は最近まで「日本最南端の灯台」でしたが、沖ノ鳥島
 にも2007年に灯台が出来たので2番目になってしまいました。。
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■日本最南端の碑への道
 灯台から「日本最南端の碑」のある高那崎を目指します。
 もらった地図を見る限り灯台からの道はそんなに難しくないはず
 なのですが、途中に案内標識などがまったくなくてちょっと迷い
 ました。波照間島全体の印象として案内板や標識などが少ない
 (というよりほとんど無い)という感じを受けます。まぁ、それだけ
 観光化されていなくて「昔の素朴なままの島」ということかもしれま
 せんが。。。初めて訪れる人はちょっと大変です。。
 途中の道はこんな感じなので、どこをどの方向に走っているのか
 もよくわからなくなります。「星空観測タワー」の案内板は何箇所
 かにあったのでこれを目指せば良いようです。
 (「日本最南端の碑」は「星空観測タワー」のすぐ横にあります。)
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その2へ つづく。。。)




◆波照間島

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